高校在学中に申し込む第一種奨学金とは?

子供が大学入学を考える時、親としては、まず大学に進学させるための資金を考えなければなりません。


普通の四年生の私大に進学するとして、かかる費用は600万円を超えてきます。


なかなかさっと出せる金額ではないですよね。


そこで、教育資金が足りない場合は、奨学金が強い味方になります。


いろいろある奨学金の中でもまず第1候補になるのが、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度です。


この奨学金制度には、

  • 利息の付かない「第一種奨学金」
  • 利息の付く「第二種奨学金」
  • 入学の際の一時金貸与として「入学時特別増額貸与奨学金」

があります。
 

この記事では、利息がつかない奨学金!


第一種奨学金について解説していきます。

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【第一種奨学金】の対象となる高校生はどんな生徒?


国内の高等教育機関(大学など)に在学する学生・生徒が対象です。ここでのポイントは、「国内」「高等教育機関」「在学」という3つのキーワードです。ひとつひとつ、確認していきましょう。
 
「国内の」という条件がなぜポイントになるかというと、通常の貸与奨学金とは別に、海外に留学する際の奨学金があるからです。
 
「高等教育機関」については、必ずしも大学だけが対象ではありません。短期大学はもとより、高等専門学校や専修学校(専門課程)、大学院に通う学生・生徒も対象になります。
 
最後に「在学」ですが、そもそも奨学金は、在学中に毎月借りて卒業後に返すことが約束です。このようなことから、対象になる学生・生徒は在学中である必要があります。
 

【第一種奨学金】の特徴


1番のポイントは、第一種奨学金は無利息だということです。


借りているあいだも、返済期間も、利息はつきません。


その為、借りるための審査は他の奨学金の基準よりも厳しくなっています。

【第一種奨学金】の返済はいつから始まる?


第一種奨学金の返済は、大学を卒業してから7ヶ月目に開始されます。


就職をして、少し落ち着いてからの返済開始です。


病気などで返済がしにくくなってしまった場合は、相談にのってもらえますので、無理なく返済を進めていきましょう!

【第一種奨学金】の返済方法は?


返済方法には

  • 「定額返還方式」
  • 「所得連動返還方式」


の2つがあります。
 

ひとつずつ解説します。

定額返還方式

4年間で奨学金を受け取った総額に応じて月々の返還額が決定します。

返済が終わるまで月々の返済額は変わりません。

 
一方、所得連動返還方式の場合、借り入れが終わった後の収入や所得に応じて、返す金額を変えられる方法です。つまり、卒業後、働いて得た収入・所得にあわせて返す金額を決められるため、無理なく返済しやすいという特徴があります。
 
ここが、卒業後の返済計画や生活設計を考えるうえでの重要なポイントです。
 

○貸与額

貸与額については、高等教育機関の種類や国公立・私立の違い、親元から通うのか、一人暮らし・下宿などの自宅外から通うのかなどの違いによって金額が異なります。
 
例えば、国公立大学と私立大学で親元から通う場合、国公立大学では最高月額が4万5000円、私立大学では5万4000円となっています。
 

○選考基準

そして、選考基準ですが、2つの側面から考えていく必要があります。ひとつは「家計基準」、もうひとつは「学力基準」です。家計基準は、世帯の人数や就学者の有無などによって異なりますが、会社員などの給与所得者の場合、次のようになっています。
 

 
また、学力基準ですが、「高校1年から申込時までの成績の平均値が3.5以上」など一定の学力要件を満たすことが必要です。貸与奨学金における第一種奨学金では、「利息が付かない」という点で、第二種奨学金よりも少しだけ基準が厳しくなっています。
 
これを知ったうえで、次回は「第二種奨学金」について見ていきたいと思います。